土地改良区とは
私たちは農業を営む人々を支える組織です。
土地改良区の主な仕事
地区概要
1.地域
本地域は、 新潟平野のほぼ中央に位置し、阿賀野市(旧安田町、旧水原町、旧京ヶ瀬村、旧笹神村)の全域に加えて、新潟市(旧豊栄市、旧横越町の一部)、新発田市(旧豊浦町の一部)の三市にまたがる概ね平坦な水田を主とする地域です。
東側に標高1,000m級の山々が連なる五頭連峰、南西側には土地改良区名となった福島県から流れる大河「阿賀野川」が南東から北西方向へ大きく弧を描くように悠然と流れており、北側は「日本の自然百選」の福島潟に隣接して形成された扇状地に広がる約6,000haの一大穀倉地帯です。
県都新潟市からは南東へ約20kmに位置し、磐越自動車道と国道49号が南北に、国道460号と国道290号及びJR羽越本線が東西に走り、都市に近い自然環境豊かな地域です。
営農の形態は水稲が中心です。特に北部は湿田が多く、畑作にはあまり適さない耕地条件であることから、笹神地域では売れる米作りの取り組みとして、堆肥生産施設を設置し、有機堆肥を使用した特別栽培米生産を行うことで、首都圏消費者への販売網の確立と併せ都市と農村との交流を積極的に行っています。
水稲以外では、一部の地域で柿や切花・鉢物等園芸生産が定着しているほか、椎茸・杉苗等の林産物もあります。南部の安田地域は古くから酪農が盛んであり、新潟県酪農発祥の地となっています。
また、近年は米の消費量の減少や米価の低迷が続いており、稲作だけに頼らない農業経営への転換が必要となってきているため、阿賀野市では平成30年度からほ場整備地区等での園芸導入・拡大を推進しており、特に「えだまめ」の生産が拡大しています。生産拡大に向けて、共同利用の機械や集出荷選別施設を整備するとともに、全国の消費者の皆さまに産地イメージを訴求する取組として、「縁玉(えんだま)」という独自ブランドを立ち上げ、有利販売の拡大に向けた取組が進められています。
農業構造については、新潟市に近いということもあり、恒常的に勤務する安定二種兼業が主です。しかし、近年輸入農産物或いは産地間競争の激化による農産物価格の低迷、担い手の減少等課題も多く地域農業の再構築が求められています。
2.地区面積 (令和6年6月1日現在)
市 名 | 田(ha) | 畑(ha) | 計 |
---|---|---|---|
阿賀野市 | 5,839.8 | 128.2 | 5,968.0 |
(旧安田) | 772.0 | 17.0 | 789.0 |
(旧水原) | 1,750.3 | 34.2 | 1,784.5 |
(旧京ヶ瀬) | 1,425.3 | 46.2 | 1,471.5 |
(旧笹神) | 1,892.2 | 30.8 | 1,923.0 |
新発田市 | 52.6 | 0.5 | 53.1 |
新潟市 | 187.1 | 83.1 | 270.2 |
(旧横越) | 91.7 | 81.9 | 173.6 |
(旧豊栄) | 95.4 | 1.2 | 96.6 |
合 計 | 6,079.5 | 211.8 | 6,291.3 |
市 名 | 組合員数(人) |
---|---|
阿賀野市 | 4,583 |
(旧安田) | 936 |
(旧水原) | 1,314 |
(旧京ヶ瀬) | 1,036 |
(旧笹神) | 1,297 |
新発田市 | 67 |
新潟市 | 724 |
(旧横越) | 234 |
(旧豊栄) | 279 |
(その他市内) | 211 |
その他県内外 | 122 |
合 計 | 5,496 |
4.総代、役員の定数
総代選挙区、理事・監事被選挙区 | 総代(人) | 理事(人) | 監事(人) |
---|---|---|---|
第1区 | 旧安田町 | 17 | 2 | |
第2区 | 旧水原町、新潟市北区上大月 | 29 | 3 | |
第3区 | 旧京ヶ瀬村、旧横越町、新潟市北区十二・平林・山飯野・灰塚・ 里飯野・上堀田・岡新田 | 29 | 3 | |
第4区 | 旧笹神村、新発田市、新潟市北区新鼻・内沼 | 33 | 3 | |
計 | 108 | 11 |
5.地形
本地域の西南は阿賀野川にて限られ、東西は五頭山、宝珠山の山岳に連なる大日原高原の麓に接し、北は新井郷川、東は国道290号に臨む南北約20km、東西約8kmの逆三角形をなしている地形です。
一般的に地勢は東西に高く標高13.8mと漸次北方に向かって低下し、地域の中部付近において6.0m~5.0m、北端福島潟付近に至っては1.2m内外を示しています。すなわち東南より北西に向かい1,000分の1~2,000分の1の傾斜をなし、特に山麓地帯は100分の1~300分の1の傾斜を示しています。
また、本地域はほとんど水田地帯であり、交通状況は国道49号並びにJR羽越本線は地域の中部を東西に横断し、主要国県道路は地域の中央付近を起点として放射線状に通じており、輸送状況は比較的良好です。
6.気象
本地域は、積雪は比較的少ない地帯です。夏季の気温は高く、稲作には最も適していて、新潟県における主要稲作地帯として広く知られています。
降水量は平野部では比較的少なく、海岸線から山地に至るに従って増加します。降水量は、6月、7月の梅雨時期及び9月、10月の台風期に多く、12月頃には降雪により多くなります。また、連続干天日数の起こる頻度は7月、8月が最も多いです。
冬季における根雪期間は短く、用排水改良工事の進捗とともに土地の高度利用のもっとも有望な地域です。
7.地質及び土壌
1.地質
本地区の地質は、阿賀野川の沖積土で第四紀断層に属し、表土は壌土及び強粘質土からなり、地下水は概ね0.4m~0.8mの間に帯水しています。
2.土壌
土壌は強グライ土壌で、芝井統(シバイトウ)、富曽亀統(フソキトウ)、田川統(タガワトウ)、その他より形成され、表層は腐植層なしで、色は青灰色です。
8.水利状況
1.用水状況
本地区のかんがい用水は阿賀野川を水源とし、阿賀野市小松地先にある阿賀野川頭首工により取水する三大水系幹線である右岸幹線用水路、新江幹線用水路、福島潟西部幹線用水路により大半を潤しています。
その他においては残水利用の一部地域と、揚水機によりかんがいを行っている一部開田地域、渓流水掛かりとありますが上位水路の支派線水路の完備により全地域への公平なる用水配分が計られています。
2.排水状況
本地区の排水系統は阿賀野川、新井郷川の二系統に分かれています。
阿賀野川に排水される区域は都辺田川、新座川、古川、籠尻川、京ヶ島古川排水路、飯森杉排水路、安野川水系の地域。新井郷川に排水される地域は、旧小里川、駒林川、大通川、中央排水路、塚田川、折居川水系の地域です。
阿賀野川、新井郷川が洪水毎に水位上昇する時は、自然排水不可能となり機械力に頼らなければ洪水を排除することはできませんが、施設の整備により排水に万全を期しています。